후리가나로 읽는 일본 고전
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えどまえのつり
江戸前の釣り
三遊亭 金馬
三遊亭 金馬의 江戸前の釣り(えどまえのつり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 106,910자 · 214화면
正月の枯れたワサビおろしのようなたんぼの向こうの農家から、餅を焼くにおいが風に流れてくる。足もとの霜柱がグズグズとくずれる。遠くからシシ舞いの太鼓が聞こえてくる。タナゴ釣りは、ウインタースポーツとして、みなさまにもぜひおすすめしたい。
たしか戦争前であったか、寒中二、三人で東上線志木駅下車の柳瀬川へタナゴ釣りに出かけたが、連れの百面相の鶴枝という男が足をすべらして細に落ちてしまった。寒中の曇った日だから、寒さに震えあがっている。見るに忍びず、厚着をしている服のまま立たせて、まわりに枯枝やかわいたヤチなどを積みあげて二、三ヵ所に火をつけた。着物から湯気が立ち暖かい暖かいと初めは大喜びでいたが、そのうちに風が出はじめ、火勢が強くなりだすと、四方から火にあぶりたてられた。鶴枝は、「助けてくれー」と、ぢたんだ踏んで、悲鳴をあげだす。
ようやく火を踏み越えて外にはい出たが、厚着の着物が熱をもって着ていられず、脱ごうにもずぶぬれの着物はなかなか脱げず、とうとう泣き声をあげてしまった。
タナゴ釣りや寒ブナ釣りに、よく釣り師が野原でたき火をするが、よく心得ておかないととめどなく燃え広がっていって、恐ろしくなることがある。