후리가나로 읽는 일본 고전
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さばくのびき
沙漠の美姫
国枝 史郎
国枝 史郎의 沙漠の美姫(さばくのびき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 6,658자 · 14화면
呼韓邪単于の大幕屋を巡って、無数の部下の無数の幕屋が篝火の光を出入口から放して、伍を作って並んでいた。
そういう幕屋を見守りながら、絶えずあるいている警衛の兵士の手に持っている槍の穂先が、幕屋の出入口から射して来る光に、銀桃色に輝いてみえた。
離れたところに厩舎があったがそこからは馬の地を蹴る音と、それを叱咤する兵士の声とが、のべつに荒々しく聞えて来た。
松火の見えている沙丘の前面から、鋭い胡笛の音が響いて来た。歩哨の兵が吹いたのでもあろう。と、そこから閧の声が起こった。すると幕屋から兵士や将校が、一度に吐かれたように現れたが、閧の声のした方を眺めやった。
が、閧の声は直にやんで、伝騎が一騎走って来た。そうして何か叫んだようであった。
「何でもないのだ。小競合だ!」
こう伝騎は叫んだようであった。
と、笑声が反響を起こして、そうしてそれが平沙に吸われて、反動的に寂れ返った時に、琵琶の音が一筋流れて来た。
呼韓邪単于の大幕屋の中で、王昭君が弾じ出したのであろう。
「いいな」
と私は心から思った。
私は背広のボタンを締めて――いくらか夜寒になったので――肩を円くしてブラブラとあるいた。