후리가나로 읽는 일본 고전
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ほうえつクラブ
法悦クラブ
野村 胡堂
野村 胡堂의 法悦クラブ(ほうえつクラブ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 14,176자 · 28화면
私はフラフラと立ち上って、私の春外套の下に、その婦人の全身を庇いました。
私に援けられて、そっと席を起った婦人が、運動場に出ると、あわてて厚いヴェールをおろして、美しかるべき顔を隠してしまったのは何んとしたことでしょう。隠し残された円い頤には、桃色真珠の凝脂が、速い廊下の灯を受けて異様に神聖なもののように私の眼にチラ付きます。
「私の顔を見たいなどとは仰しゃいませんわね」
「?」
「私は人様に顔を知られ度くないんですもの、ね、堪忍して下さるわねエ、佐々村さん」
「え、僕をご存じで?」
私は愕然として振り返りました、二人はもう帝劇の玄関を出て、車寄に立って居たのです。
「よく存じ上げて居りますわ、四つ橋興業のお坊っちゃん」
「――――」
私は全く二の句も継げなかったのです、私の父親は四つ橋興業会社の経営者で、私は入社試験無しで入った、一番無能な社員だということを、此婦人はどうして知って居るのでしょう。
「佐々村さんは、私を送って行って下さるわねエ、――私は本当に、怖いんですもの――」
私が自動車の中へ援け入れてやると、婦人はひどく甘えた調子で斯う言うのでした。