후리가나로 읽는 일본 고전
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なきむしこぞう
泣虫小僧
林 芙美子
林 芙美子의 泣虫小僧(なきむしこぞう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 34,906자 · 70화면
「ねえ、母さんは九州へ行くっていったンだぜ。学校から早く帰ってみたンだけど、家内じゅう留守なのだもの……」
「へえ、九州へ行くって? 何時?」
「もう、行っちゃったンだよ」
啓吉は背中のランドセールを降ろして、母からの白い手紙を出して、叔父へ渡した。
「……そうか、ま、いいや」
勘三は封を開いて、中から手紙を抜き出したが、その手紙の中には拾円札が一枚折り込んであった。
「啓吉、お母さんは本当に九州へ行ったらしいよ……」
「……九州って遠いの?」
「ああとても遠いよ。長崎ってところだ。知ってるかい?」
「ああ港のあるところだろう?」
「そうだ」
啓吉は、地図の上でさえも遠い長崎という土地を心に描いて、はるばるとしたものを感じた。
「新しい父ちゃんと、礼子ちゃんと……」
勘三が何気なく言いかけると、啓吉は、手の甲で目をこすり始めた。
「莫迦野郎! 泣く奴があるか。啓坊はよく出来るンじゃないか。ええ? 元気を出して、一つ、うんと勉強して、皆を吃驚させてやれよ……」
波と風とにさそわれて
今日も原稿書いている……
啓吉が、ひどく悄気ているのを見て、勇気づけてやろうと思ったのか、勘三が鼻唄まじりにうたい出したのだが、啓吉は、涙よりもひどいしゃっくりが出て困った。