후리가나로 읽는 일본 고전
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よくそうのはなよめ
浴槽の花嫁-世界怪奇実話1
牧 逸馬
牧 逸馬의 浴槽の花嫁-世界怪奇実話1(よくそうのはなよめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 48,908자 · 96화면
ピアノの音は十分ほど続いた。そのうちにロイドは玄関から出て行った様子だ。おもての扉が大きな音を立てて締まった。と思うまもなく、玄関でベルが鳴った。ブラッチ夫人が出て行って開けると、はいって来たのは、いま出て行ったばかりのロイドだった。ついその近くの大通りまで買物に行ったのだが、急いで飛び出したので帰りの鍵を持って出るのを忘れた。ベルを鳴らして開けてもらったりしてすまないと言って、彼は快活に笑った。買って来た品物は、今度は鶏卵ではなかった。トマトだった。
「家内はまだ食事に降りて来ませんか。」
「いいえ。」
「長湯だなあ。何をしてるんだろう。」
階段を上りながら、ロイドは大声に呼んだ。
「出ておいでよ、好いかげんに。」
返事がない。ないはずだ。その時はすでにマアガレット・エリザベス・ロフティはスミスのいわゆる「裸体の天使」の仲間入りをしていたのだが、その妻の名を呼ばわりながら浴室へはいって行ったロイドは、たちまち転がるように出て来て「驚愕用」の声で叫んだ。
「来て下さい。家内が――。」
あとは口もきけないといった態だ。ブラッチ夫人はじめいあわせた下宿人たちが駈け上って見ると顔色を変えたジョン・ロイドが、着衣の濡れるのもかまわず、夢中で浴槽の中の妻の屍体を抱き上げようとしていた。