후리가나로 읽는 일본 고전
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うみにいくるひとびと
海に生くる人々
葉山 嘉樹
葉山 嘉樹의 海に生くる人々(うみにいくるひとびと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 161,305자 · 321화면
一
室蘭港が奥深く入り込んだ、その太平洋への湾口に、大黒島が栓をしている。雪は、北海道の全土をおおうて地面から、雲までの厚さで横に降りまくった。
汽船万寿丸は、その腹の中へ三千トンの石炭を詰め込んで、風雪の中を横浜へと進んだ。船は今大黒島をかわろうとしている。その島のかなたには大きな浪が打っている。万寿丸はデッキまで沈んだその船体を、太平洋の怒濤の中へこわごわのぞけて見た。そして思い切って、乗り出したのであった。彼女がその臨月のからだで走れる限りの速力が、ブリッジからエンジンへ命じられた。
冬期における北海航路の天候は、いつでも非常に険悪であった。安全な航海、愉快な航海は冬期においては北部海岸では不可能なことであった。
万寿丸甲板部の水夫たちは、デッキに打ち上げる、ダイナマイトのような威力を持った波浪の飛沫と戦って、甲板を洗っていた。ホースの尖端からは、沸騰点に近い熱湯がほとばしり出たが、それがデッキを五尺流れるうちには凍るのであった。五人の水夫は熱湯の凍らぬうちに、その渾身の精力を集めて、石炭塊を掃きやった。
万寿丸は右手に北海道の山や、高原をながめて走った。