후리가나로 읽는 일본 고전
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うみにいくるひとびと
海に生くる人々
葉山 嘉樹
葉山 嘉樹의 海に生くる人々(うみにいくるひとびと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 161,305자 · 321화면
横浜で正月を迎えることは、すべての船員の希望であった。「室蘭ではしようがない」のであった。
横浜には船長も、機関長も、だれも彼もが、世帯を持っていた。その自分の世帯で、お正月を迎えたいということは人情として当然であった。万寿丸は、三十一日の午前十時ごろか、もっとおくれて横浜へ帰りつける予定であった。従って、その予定は、一時間も延長しうるものでなかった。
明朝一番で船長は登別の温泉から、その愛人と別れて、一番の列車で室蘭へ帰って来るはずであった。
船長が、船へ上がり切ると同時に、ブリッジには、彼の姿が現われるだろう。そこで、彼は「ヒーボイ」と、錨を巻くことを号令するであろう。
それまでは、今までとすこしも変わらないだろう。だが、それからが変わるだろう。彼らは「横浜正月」が、すでに実現されうるものと信じていた。その安心を、はなはだしく揺り動かされ、のみならず、その他のことも一切が、まるで、プログラムと違った方向に脱線して、坐礁したということを、さとらねばならないだろう。
そして、それらの原因は、水夫らが、要求条件を提出して、目下交渉中であるから、彼らは、働いていないのだ。