후리가나로 읽는 일본 고전
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うみにいくるひとびと
海に生くる人々
葉山 嘉樹
葉山 嘉樹의 海に生くる人々(うみにいくるひとびと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 161,305자 · 321화면
「僕も本を読むことは好きだったよ。随分よく読んだものだよ」といって彼は、波田と並んで木のベンチへ腰をおろした。彼は、人を人とも思わないような、ブッキラ棒な男であった。そして必要以上は口をきくことがきらいなように見えた。
「全く君は読書家だね」と波田は藤原に同意した。「そして、どんな本を君は好んで読んだかい」
「僕はね。ありとあらゆる詰まらない本を読みあさったよ。珠算独り学びなどいう本まで、珠算なんてする気もなく読んだし、ドンキホーテも、渡辺崋山も、占易の本から、小学地理、歴史、修身、全く何でもかでも活字の並んでいるものは手当たり次第に読んだよ」と、藤原は、何だか、河の堤防が決壊しでもしたように渦を巻いて彼の話を話し出した。
一一
藤原は、そのいつもの、無口な、無感情な、石のような性格から、一足飛びに、情熱的な、鉄火のような、雄弁家に変わって、その身の上を波田に向かって語り初めた。
「僕が身の上を、だれかに聞いてもらおうなんて野心を起こしたのは、全く詰まらない感傷主義からだ。こんなことは、話し手も、聞き手も、その話のあとで、きっと妙なさびしい気に落ち入るものだ。