후리가나로 읽는 일본 고전
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ぼうふううにおわったいちにち
清風荘事件 他8編
松本 泰
松本 泰의 清風荘事件 他8編(ぼうふううにおわったいちにち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 20,532자 · 43화면
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『ナイル・カフェ』の奇怪な一夜が明けて、翌日の午前十一時に蒲田署の刑事が主人に会いに来た。
刑事の話によると、その朝、蒲田水明館の裏手の竹藪に若い女の惨殺死体が発見された。絞殺したうえ顔面がめちゃめちゃに叩き潰してあって人相は分からないが、推定年齢二十四、五歳、身長五尺二寸、頭髪の濃い色白の女で、黒と黄の斜め縞のお召しの着物に緑色の錦紗の羽織を着ている。頭髪は美容院で結ったらしく、大きくウエーブをつけた束髪であった。ハンドバッグその他の持ち物はなく、身元はいっさい不明であったが、袂に『ナイル・カフェ』のナプキン紙が入っていたのと、服装が女給風であったので聞き合わせに来たのであるという。
家の者たちは驚いて詳しく様子を訊くと、前夜無断で店を出たっきり帰らない波瑠子らしかった。ことに服装は、当夜の波瑠子の着衣に符合している。
絞殺したうえ顔面を叩き潰してあるとは、よほど深い恨みを持った者の所業に違いない。
信子は前日波瑠子から託された手紙を刑事の前に広げた。
――信ちゃん、わたしは都合の悪いことがあって、しばらくは身を隠さねばならなくなったから、明日にでもわたしの荷物をひとまとめにして、左記へ送ってくださいね。