후리가나로 읽는 일본 고전
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しぶおんせんのあき
渋温泉の秋
小川 未明
小川 未明의 渋温泉の秋(しぶおんせんのあき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 2,635자 · 6화면
足の爪尖まで透き通って見ることが出来る。無限に湧き出ている礦泉は、自然力の不思議ということを思わせる。常に折よく、他に誰も入っていない時が多かった。独り眼を閉じて、何を考えるともなしに淋しい気持を和げようとしている。眼を開くと、窓際に突き出た青い楓の枝が繁っている。硝子窓を透して、青い影が湯に映っている。五六月頃の春の初めには、此の山中にも、うす緑色の色彩は柔かに艶かにあるものをと夢幻的の感じに惹き入られた。
昼過ぎになると、日は山を外れて温泉場の屋根を紅く染めた。遠く眺めると彼方の山々も、野も、河原も、一様に赤い午後の日に色どられている。其処にも、秋の冷かな気が雲の色に、日の光りに潜んでいた。
前の山には、ぶな、白樺、松の木などがある。小高い山の中程に薬師堂があって鐘の音が聞える。境内には柳や、桜などが植っている。其等の木々の葉が白く、日光に、風のあるたびに裏を返して見せているのも淋しかった。
眼の下にお土産物を売っている店がある。木地細工の盆や、茶たくや、こまや、玩具などを並べている。其の隣りには、果物店があった。また絵はがきをも売っている。