후리가나로 읽는 일본 고전
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とせんば
渡舟場
豊島 与志雄
豊島 与志雄의 渡舟場(とせんば)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 11,509자 · 24화면
そうした間中、岩田元彦はやはり黙りこんで酒を飲んでいました。無言の誓いを堅く立てているようでした。然し彼が一度口を開けば、それは殆んど決定的な命令権を持つかのように、他からの異議を許さないことが、一座の皆に感ぜられていました。国防色の詰襟の服装、だいぶ伸びてきた荒い頭髪にかこまれてる、堅固な額とじっと見据えがちな眼付など、なにか威厳がこもってるかのようでした。
女たちもやがて御飯を食べてしまい、日本酒も飲みつくされてしまうと、岩田元彦は突然言いだしました。
「さあこれから、加代ちゃんを町まで送ってゆこう。中村君ついて来てくれよ。そうしなけりゃ、加代ちゃんがまた僕をこちらへ送って来なければならんだろう。酔っちゃった。さあ行こう。」
渡舟は自分の役目だと、重兵衛爺さんも立ち上りました。二人の村の者も、辞去するために座を立ちました。提灯がともされました。
心配そうに門口までついて来た八重子を、提灯の淡い明りで、元彦はじっと見つめて、頬の肉をへんに歪めながら言いました。
「もうくよくよするなよ。これからはいつも俺が、側についていてやる。」
八重子はふっと涙ぐんで、その涙を隠すかのように家の中にはいりました。