후리가나로 읽는 일본 고전
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げんのすけのいっしょう
源之助の一生
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 源之助の一生(げんのすけのいっしょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 3,444자 · 7화면
前に挙げた「女定九郎」や、「鬼神お松」や、「うわばみお由」のたぐいは、大歌舞伎の出し物でない。しかも彼はそれらを得意としているのであるから、自然に大歌舞伎から遠ざかるのも無理はなかった。もう一つは、なんといっても大歌舞伎の楽屋は規則正しく、万事が窮屈である。彼はその窮屈をも好まなかったらしい。
かつては自分の相手方であった団菊左の諸名優も相次いで凋落し、後輩の若い俳優らが時を得顔に跋扈しているのを見ると、彼はその仲間入りをするのを快く思わなかったかも知れない。寧ろ宮戸座あたりの小芝居に立籠って、気楽に自分の好きな芝居を演じている方が、ましであると思っていたかも知れない。他人の眼からは不遇のように見えても、本人はそれに甘んじていたのかも知れない。
しかも女形として五十の坂を越えると、彼も前途を考えなければならなかった。彼は大正の初年から松竹興行会社の専属となって、会社の命ずるままに働いていた。彼は幾何の給料を貰っていたか知らないが、舞台の上では定めて役不足もあったろうと察せられて、その全盛時代を知っている私たちには、さびしく悼ましく感じられることも少くなかった。