후리가나로 읽는 일본 고전
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せんこうてい「ハビヒツブルグ」
潜航艇「鷹の城」
小栗 虫太郎
小栗 虫太郎의 潜航艇「鷹の城」(せんこうてい「ハビヒツブルグ」)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 132,395자 · 263화면
「いいえ、どっちも存じませんわ」
ウルリーケは日傘を返して、法水にチラリと流眄をくれたが、
「あれが、もし完全でしたら、きっとテオバルトの忠誠が報われたにちがいないと信じております」
「しかし、生還は……夢にも信じてはおいでにならなかったのでしょうね」
と優しげな声音ながらも、法水が畳みかけると、ウルリーケは不意の熱情に駆られて、微かに声を慄わせた。
「ええどうして、テオバルトの生還が望まれましょうか。ですけど法水さん、私、あの『鷹の城』だけは、いつかかならず戻って来ると信じておりましたわ。
艇内が海水でいっぱいになって、クローリン瓦斯が濛々と充々ていても――ええ、そうですわ。あの真黒に汚れた帆が、どうしたって、私には見えずにいないと信じておりましたわ。
ところが『鷹の城』の遭難が、私を永達に引き離してしまいました。孤独――いまの私に、それ以外の何ものがございましょう」
と、ウルリーケは悲しそうにいったが、法水は、彼女の声が終るとそれなり黙りこんでしまった。しかし、頭のなかでは、それまで分離していたいくつかの和声旋律が合して、急に一つの荘厳な全音合奏となりとどろいた。