후리가나로 읽는 일본 고전
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しょうねん
潤一郎ラビリンスI――初期短編集
谷崎 潤一郎
谷崎 潤一郎의 潤一郎ラビリンスI――初期短編集(しょうねん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 41,319자 · 84화면
暗い中にもくッきりと鮮やかに浮き出て居る純白の肌の色、気高い鼻筋から唇、頤、両頬へかけて見事に神々しく整った、端厳な輪廓、―――これがお伽噺に出て来る天使と云うのであろうかと思いながら、私は暫くうっとりと見上げて居たが、ふと額から三尺ばかり下の壁に沿うた圓卓の上に、蛇の置物のあるのに気が付いて其の方へ眼を転じた。此れは又何で拵えたものか、二た廻り程とぐろを巻いて蕨のように頭を擡げた姿勢と云い、ぬら/\した青大将の鱗の色と云い、如何にも真に迫った出来栄えである。見れば見る程つく/″\感心して今にも動き出しそうな気がして来たが、突然私は「おや」と思って二三歩うしろへ退いた儘眼を見張った。気のせいか、どうやら蛇は本当に動いて居るようである。爬虫動物の常として極めて緩慢に、注意しなければ殆ど判らないくらい悠長な態度で、確かに首を前後左右へ蠢かしている。私は総身へ水をかけられたように寒くなり、真っ蒼な顔をして死んだように立ち竦んでしまった。すると緞子の帷の皺の間から、油絵に畫いてある通りの乙女の顔が、又一つヌッと現れた。
顔は暫くにや/\と笑って居たが、緞子の帷が二つに割れてする/\と肩をすべって背後で一つになって了うと、女の子は全身を現わして其処に立って居る。