후리가나로 읽는 일본 고전
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しょうねん
潤一郎ラビリンスI――初期短編集
谷崎 潤一郎
谷崎 潤一郎의 潤一郎ラビリンスI――初期短編集(しょうねん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 41,319자 · 84화면
額の蝋燭は大分短くなったと見えて、熱い汗が蝋に交ってぽた/\と流れ出す。隣りにすわって居る仙吉の方を横目で微かに見ると、顔中へ饂飩粉に似た白い塊が二三分の厚さにこびり着いて盛り上り、牛蒡の天ぷらのような姿をしている。丁度二人は「浮かれ胡弓」の噺の中の人間のように、微妙な楽の音に恍惚と耳を傾けた儘、いつまでもいつまでも眼瞼の裏の明るい世界を視詰めてすわって居た。
其の明くる日から、私も仙吉も光子の前へ出ると猫のように大人しくなって跪き、たま/\信一が姉の言葉に逆おうとすると、忽ち取って抑えて、何の会釈もなくふん縛ったり撲ったりするので、さしも傲慢な信一も、だん/\日を経るに従ってすっかり姉の家来となり、家に居ても学校に居る時と同じように全く卑屈な意気地なしと変って了った。三人は何か新しく珍らしい遊戯の方法でも発見したように嬉々として光子の命令に服従し、「腰掛けにおなり」と云えば直ぐ四つ這いになって背を向けるし、「吐月峰におなり」と云えば直ちに畏まって口を開く。次第に光子は増長して三人を奴隷の如く追い使い、湯上りの爪を切らせたり、鼻の穴の掃除を命じたり、Urine を飲ませたり、始終私達を側へ侍らせて、長く此の国の女王となった。