후리가나로 읽는 일본 고전
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みおつくし
澪標・落日の光景
外村 繁
外村 繁의 澪標・落日の光景(みおつくし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 130,889자 · 268화면
しかし東の裏は朽ちた木塀に劃されて、未だ空家が残っていた。父がその屋敷跡を買い求め、花園を造ったのは後年のことである。
また庭には蝶や、蜻蛉や、蝉や、馬追や、蟋蟀等がいる。蟻が長い行列を作っていることもある。小さい蟻が動いているのを見詰めていると、急に無数の蟻がぼやけ、目全体が霞んでしまう。あわてて、目をこすり、瞬くと、蟻は元のままに一匹、一匹列んで、動いていたりもした。しかし梅の木には毒を持った毛むしもいたし、土蔵の大屋根の軒端には、十年蜂が大きな巣を作っていた。
「一がさした」
私は相手に無理に右の手を出させる。
「二がさした」
私は右の手を相手の手の上に重ねる。
「三がさした」
相手が左の手を私の手の上に乗せる。
「五がさした」
相手が一番下にある手を引き抜いて、私の左の手に重ねる。
「八がさしたあ」
私は勢よく左の手を抜き、蜂の真似をして、相手に襲いかかる。相手は春枝の場合が多かっただろう。私はその手の柔かい感触を覚えているようにも思う。が、そう言えば、やはり嘘になろう。以来数十年、この手がそんな幼い時の感触を純粋に残しているはずがない。
私の家の前にも小川が流れている。