후리가나로 읽는 일본 고전
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ぼくとうきだん
濹東綺譚
永井 荷風
永井 荷風의 濹東綺譚(ぼくとうきだん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 57,666자 · 114화면
手紙には必ず候文を用いなければならなかった時代なので、その頃の女は、硯を引寄せ筆を秉れば、文字を知らなくとも、おのずから候可く候の調子を思出したものらしい。わたくしは人の嗤笑を顧ず、これをここに録したい。
一筆申上まいらせ候。その後は御ぶさた致し候て、何とも申わけ無之御免下されたく候。私事これまでの住居誠に手ぜまに付この中右のところへしき移り候まま御知らせ申上候。まことにまことに申上かね候え共、少々お目もじの上申上たき事御ざ候間、何卒御都合なし下されて、あなた様のよろしき折御立より下されたく幾重にも御待申上候。一日も早く御越しのほど、先は御めもじの上にてあらあらかしく。◯◯より
竹屋の渡しの下にみやこ湯と申す湯屋あり。八百屋でお聞下さい。天気がよろしく候故御都合にて唖々さんもお誘い合され堀切へ参りたくと存候間御しる前からいかがに候や。御たずね申上候。尤この御返事御無用にて候。
文中「ひき移り」を「しき移り」となし、「ひる前」を「しる前」に書き誤っているのは東京下町言葉の訛りである。竹屋の渡しも今は枕橋の渡と共に廃せられて其跡もない。我青春の名残を弔うに今は之を那辺に探るべきか。