후리가나로 읽는 일본 고전
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かやくせん
火薬船
海野 十三
海野 十三의 火薬船(かやくせん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 61,552자 · 124화면
彼は、なにか仕事でもさがしているらしく、しきりに南シナ海を中心に、あっちへいったり、こっちへ来たりしていた。
さて、この物語は、彼ポーニンが、インドシナの南方の海岸サイゴン港にやってきてからのちに始まる。
サイゴンといえば、ちかごろは、わが欧州航路の汽船でかならずよっていくという重要な貿易港であって、米、チーク材、棉花などを輸出し、パリー風の賑かな町で、フランスの東洋艦隊の根拠地でもある。
フランスの守備軍司令部に属する警備庁の、奥まった一室では、長官アンドレ大佐以下の首脳部があつまって、しきりに会議の最中である。
「おい。たしかに、ポーニンにちがいないんだね。容貌や、身長なども、よくしらべてみたかね」
と、大兵肥満のアンドレ大佐が、係の警部モロにいった。
「長官閣下、そのへんは、念入りによくしらべあげてあります。容貌や身長だけでなく、指紋までもしらべました。全く、例のポーニンにちがいありません」
「じゃあ、ただ一つちがっているのは、名前だけなんだね」
「そうです。フランス氏と名乗っていますが、もちろんこれは変名です。フランス氏などという名前は、フランスにだって、そう沢山ある名前じゃありませんからね」