후리가나로 읽는 일본 고전
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ほのおのひと――ゴッホしょうでん――
炎の人――ゴッホ小伝――
三好 十郎
三好 十郎의 炎の人――ゴッホ小伝――(ほのおのひと――ゴッホしょうでん――)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 104,035자 · 207화면
また、現に、キリスト教の教師の家に生れ育って青年時代に宣教師になって後しばらくしてキリスト教を捨てているのだから、「ゴッホの持っていたキリスト教」と言うのは、当らぬとも言える。私の言うのは、キリスト教を彼が捨ててからさえも、彼の血肉の中に生き残りつづけた宗教性のことである。一般にキリスト教的伝統を持たない日本人がヨーロッパ人を理解しようとする時に最も大きな障害になるのは、この点である。それも、一つの理論ないしは観念としてならばある程度まで理解出来ないことはないが、理論や観念の域を脱した深奥の血肉の世界や日常の空気の中にまでにじみこんでいるキリスト教的実体となると、掴まえることがほとんど不可能なくらいに困難である。私がゴッホをとらえるのに一番困難を感じたのもこの点であった。しかも、たしかにゴッホの人間には終生を通じてキリスト教的血肉を除外しては理解出来ないものの在るのを私は感じる。実は彼の絵にも根幹の所にそれがあると思う。そしてその点が彼をして他の後期印象派の画家たち、またはその後の近代画家たちから区別している最も大きな要素のような気がする。
以上三つのことが、私がゴッホを掴まえようとした追求の結果であるのと同時に、ゴッホを掴まえるための重要な拠り所でもあった。