후리가나로 읽는 일본 고전
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きせる
煙管
芥川 竜之介의 煙管(きせる)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 6,489자 · 14화면
あるいは、煙管を持っている時よりも、その満足の度は、大きかったかも知れない。しかしこれは至極当然な話である。何故と云えば、彼が煙管を得意にするのは、前にも断ったように、煙管そのものを、愛翫するからではない。実は、煙管の形をしている、百万石が自慢なのである。だから、彼のこの虚栄心は、金無垢の煙管を愛用する事によって、満足させられると同じように、その煙管を惜しげもなく、他人にくれてやる事によって、更によく満足させられる訳ではあるまいか。たまたまそれを河内山にやる際に、幾分外部の事情に、強いられたような所があったにしても、彼の満足が、そのために、少しでも損ぜられる事なぞはないのである。
そこで、斉広は、本郷の屋敷へ帰ると、近習の侍に向って、愉快そうにこう云った。
「煙管は宗俊の坊主にとらせたぞよ。」
五
これを聞いた家中の者は、斉広の宏量なのに驚いた。しかし御用部屋の山崎勘左衛門、御納戸掛の岩田内蔵之助、御勝手方の上木九郎右衛門――この三人の役人だけは思わず、眉をひそめたのである。
加州一藩の経済にとっては、勿論、金無垢の煙管一本の費用くらいは、何でもない。