후리가나로 읽는 일본 고전
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ぶつりがくのおうようについて
物理学の応用について
寺田 寅彦
寺田 寅彦의 物理学の応用について(ぶつりがくのおうようについて)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 3,232자 · 7화면
人間の眼に感ずる極限といっても判然たるものではない。また写真の種板に感ずるのも照射の時間によって色々になるものである。それで問題も物理的に明白な意味のあるものにするには、例えば海面における光度の百分一とか千分一に減ずる深さ幾何とかいう事にしなければならぬ。このように問題の分析が出来てしまえば、それから一つ一つの問題について別々に研究し、その結果を綜合して初めて実際の場合に応用が出来る訳である。もし問題の分析をせずに研究すればいつまでたっても要領を得ないで五里霧中に迷うような事になってしまう。甲の場合に試験した結果と乙の結果と全然齟齬したりするのは畢竟このためである。これはあまりに明白な平凡な事ではあるが、全く新しい方面に物理学を応用しようとする場合には特に重要でありながら、往々閑却される事かと思われる。
実際的の問題は往々意想外に複雑であるから、一通り以上に述べたような分析をしてその結果を綜合しても事実上そう思った通りにならぬ場合がある。そういう時に世人はよく理論と実際という常套語を持出して科学者の迂遠を冷笑するのが例である。世俗人情に関した理論などはいざ知らず、物理学上の方則は事実を煎じつめて得たもので嘘のあるはずはない。