후리가나로 읽는 일본 고전
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
宮本 百合子의 獄中への手紙(ごくちゅうへのてがみ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 229,387자 · 453화면
今、貴方へのフランネルねまきとおこしの小包をこしらえて、出させてやって、羽織をはおって二階へ上って来たところ。今年はじめての羽織です。秋のうつりかわりは春から夏へのときとはちがって、こちらでも心元ない。夜着のこと、先にもそういうことがあったので又さっきかえる前、確めて訊いて見たら、十月に入らなければ入れない。どういうのかくわしく判らないが、そうです。十月に入らなければ衣類のセルも夜着も入らない。肌寒い方へ向うときは、こういうことで何だか落付きませんね。早く十月になってしまえばいいと思う。フランネルや羽織で、調子をとっていらして下さい。
二十日には、そこからのかえり、雨中を渡辺町へまわり、買物に一緒に出かけ、かえりかけたら漱石の未亡人というひとに出会いました。古風なひさし髪に一糸乱れず結び上げ、りゅうとしたお召、縫いのある黒地の帯、小柄だががっちりとみが入った風采。金の儲かる役人の奥君という風格で、漱石の作品にあらわれている妻君の反映や鏡子述「漱石の思い出」、松岡とのことその他思い合わせ、いかにもとうなずける様子です。長男が、中学の三四年生のとき、お出入りのいんちき音楽師に大天才とおだてられ、※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)ァイオリンの修業にドイツに出かけました。