후리가나로 읽는 일본 고전
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ことのそらね
琴のそら音
夏目 漱石의 琴のそら音(ことのそらね)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 20,985자 · 42화면
なぜだか分らない。細い針は根まで這入る、低くても透る声は骨に答えるのであろう。碧瑠璃の大空に瞳ほどな黒き点をはたと打たれたような心持ちである。消えて失せるか、溶けて流れるか、武庫山卸しにならぬとも限らぬ。この瞳ほどな点の運命はこれから津田君の説明で決せられるのである。余は覚えず相馬焼の茶碗を取り上げて冷たき茶を一時にぐっと飲み干した。
「注意せんといかんよ」と津田君は再び同じ事を同じ調子で繰り返す。瞳ほどな点が一段の黒味を増す。しかし流れるとも広がるとも片づかぬ。
「縁喜でもない、いやに人を驚かせるぜ。ワハハハハハ」と無理に大きな声で笑って見せたが、腑の抜けた勢のない声が無意味に響くので、我ながら気がついて中途でぴたりとやめた。やめると同時にこの笑がいよいよ不自然に聞かれたのでやはりしまいまで笑い切れば善かったと思う。津田君はこの笑を何と聞いたか知らん。再び口を開いた時は依然として以前の調子である。
「いや実はこう云う話がある。ついこの間の事だが、僕の親戚の者がやはりインフルエンザに罹ってね。別段の事はないと思って好加減にして置いたら、一週間目から肺炎に変じて、とうとう一箇月立たない内に死んでしまった。