일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

ことのそらね

琴のそら音

夏目 漱石

夏目 漱石의 琴のそら音(ことのそらね)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 20,985자 · 42화면

아오조라 문고

折から軒を繞る雨の響に和して、いずくよりともなく何物か地を這うて唸り廻るような声が聞える。

「ああ、あれで御座います」と婆さんが瞳を据えて小声で云う。なるほど陰気な声である。今夜はここへ寝る事にきめる。

余は例のごとく蒲団の中へもぐり込んだがこの唸り声が気になって瞼さえ合わせる事が出来ない。

普通犬の鳴き声というものは、後も先も鉈刀で打ち切った薪雑木を長く継いだ直線的の声である。今聞く唸り声はそんなに簡単な無造作の者ではない。声の幅に絶えざる変化があって、曲りが見えて、丸みを帯びている。蝋燭の灯の細きより始まって次第に福やかに広がってまた油の尽きた灯心の花と漸次に消えて行く。どこで吠えるか分らぬ。百里の遠きほかから、吹く風に乗せられて微かに響くと思う間に、近づけば軒端を洩れて、枕に塞ぐ耳にも薄る。ウウウウと云う音が丸い段落をいくつも連ねて家の周囲を二三度繞ると、いつしかその音がワワワワに変化する拍子、疾き風に吹き除けられて遥か向うに尻尾はンンンと化して闇の世界に入る。陽気な声を無理に圧迫して陰欝にしたのがこの遠吠である。躁狂な響を権柄ずくで沈痛ならしめているのがこの遠吠である。