후리가나로 읽는 일본 고전
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いなかもの
田舎者
豊島 与志雄
豊島 与志雄의 田舎者(いなかもの)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,181자 · 26화면
その、マダムへもサチ子へもまた他の客にも目をくれず、場所を択ばずにただ空席へ歩みよる態度が、こうした小さなバーでは、よほどの自信と確信とがなければ出来ない芸当で、そして彼はそこにゆったり腰を落付けて、先ず煙草に火をつけるのである。するとマダムが、スタンドの奥から急いで出ていって、ばかに丁寧なようなまた馴々しいような曖昧な会釈をする。彼はゆるやかな微笑で軽くうなずいてみせる。それから眼を見合せながら、恐らくほかの意味を通じあいながら、どうです、忙しいですか……ええお蔭さまで……まあしっかりおやりなさい……なんかって、実際人をばかにしてるんだ、というのである。そして人に見られようが見られまいが、二人でそこに図々しく向いあって、コーヒー、時にはコニャック、それからアイス・ウォーター……なんかをのんで、暫くして彼が立上ると、マダムはいやにつつましい様子で表まで送って出て、そこで二三言立話をして、それから彼女はすましきった顔付で戻ってくる……ばかにしてるじゃないか、というのである。――それが丁度マダムの不在の時で、サチ子が向うの隅でかけてるジャズのレコードがいやに騒々しい音をだし、ただでさえ光度の足りない電燈が濛々とした煙草の煙に一層薄暗くなって、大きな棕梠竹の影のボックスの中は、蓋をとった犬小屋みたいな感じだっ