후리가나로 읽는 일본 고전
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うみがめ
異妖の怪談集 岡本綺堂伝奇小説集 其ノ二
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 異妖の怪談集 岡本綺堂伝奇小説集 其ノ二(うみがめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 144,507자 · 291화면
指輪一つ
一
「あのときは実に驚きました。もちろん、僕ばかりではない、誰だって驚いたに相違ありませんけれど、僕などはその中でもいっそう強いショックを受けた一人で、一時はまったくぼうとしてしまいました。」と、K君は言った。座中では最も年の若い私立大学生で、大正十二年の震災当時は飛騨の高山にいたというのである。
あの年の夏は友人ふたりと三人づれで京都へ遊びに行って、それから大津のあたりにぶらぶらしていて、八月の二十日過ぎに東京へ帰ることになったのです。それから真っ直ぐに帰ってくればよかったのですが、僕は大津にいるあいだに飛騨へ行った人の話を聞かされて、なんだか一種の仙境のような飛騨というところへ一度は踏み込んでみたいような気になって、帰りの途中でそのことを言い出したのですが、ふたりの友人は同意しない。自分ひとりで出かけて行くのも何だか寂しいようにも思われたので、僕も一旦は躊躇したのですが、やっぱり行ってみたいという料簡が勝を占めたので、とうとう岐阜で道連れに別れて、一騎駈けて飛騨の高山まで踏み込みました。その道中にも多少のお話がありますが、そんなことを言っていると長くなりますから、途中の話はいっさい抜きにして、手っ取り早く本題に入ることにしましょう。