일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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たたまれたまち

畳まれた町

国枝 史郎

国枝 史郎의 畳まれた町(たたまれたまち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 3,340자 · 7화면

아오조라 문고

その探偵はみぐるしいのだから。

黄味をぼかした空の一所に、電線が筋をひいているのは、都会の空としては当然であるが、更に一層当然なることが、空の一所で行われていた。茶色の巨大な飛行船が、ビラをまいているのである。ビラが二三枚舞って来た。だが探偵は拾わなかった。拾ったら後悔をしただろう、或る綺麗な踊女が(探偵の身分ではどうにもならない)或る一流の劇場で(探偵の収入では行くことは出来ない)踊りをおどるという広告なのだから。

探偵は思案に余っていた。

「ピストルの音を聞いただけだ。誰が打ったのか判らない。誰が打たれたのか判らない。どこで打ったのかも判らない。……そうして町はにぎやかだ。そうして世間は明るくて広い。……そうして人達は忙しそうだ。そんな悠長にピストルなどで、殺人事業をしているような、ノンビリした所などどこにもない。……それにあらゆる人間が、一人残らず犯罪顔をしている。……だから全く手がつかない。……犯罪顔をしていない人間がどこかに一人でもあろうものなら、まずそれから調べるのだが」

――で、探偵は寂しかった。

だが探偵よ、突っ立っていてはいけない! 君よ、職務をどうするね!――と誰かに叱られたかのように――でも、探偵はあるき出した。