일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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らい

癩

島木 健作

島木 健作의 癩(らい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 37,753자 · 74화면

아오조라 문고

その上、監房の扉にはめられたガラスは小さいので、視野が狭く、歩行者の姿がその視界に入ったかと思うとすぐに消えてしまうのである。――そういう状態の下に、しばらく扉の前に立っていて、その新入りの男の姿を眼に捕えた瞬間に太田はわれ知らず、おやと思ったのである。

その男は言うまでもなく癩病患者であった。しかも外観から察したところ、病勢は、もうかなり進んでいる模様である。まだ若い男らしいのだ。病気のために変った相貌から年のころははっきりわからないが、その手のふり方や足の運び方には若々しいものが感ぜられるのである。顔はほとんど全面紫色に腫れあがり、その腫れは、頸筋にまで及んでいた。頭髪はもう大分うすくなり、眉毛も遠くからは見えがたいほどである。さほど瘠せてはおらず、骨組みの逞ましい大きな男である。

その男の運動の間じゅう、扉の前に立ちつくしてまたたきもせず、男が監房へ帰ってからも胸騒ぎの容易に消ゆることのなかった太田は、その日から異常な注意をもってその男の一挙一動を観察するようになった。――太田は確かにその男の顔に見おぼえがあったのだ。その顔を見るごとに心の奥底をゆすぶる何ものかが感ぜられるのであるが、ただそれが何であるかをにわかに思い出すことができないのであった。