후리가나로 읽는 일본 고전
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らい
癩
島木 健作
島木 健作의 癩(らい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 37,753자 · 74화면
それと同時に彼はよく下痢をするようになった。ちょっとした食物の不調和がすぐ腹にこたえた。その下痢が一週間と続き、半月と続き――そして一と月に及んでもなお止まろうとはしなかった時に、彼は始めて、ただの胃腸の弱さではなく自分がすでに腸を犯されはじめていることを自覚するようになったのである。診察に来た医者は診終ると、小首を傾けて黙って立ち去った。
そのころから太田は、自分を包む暗い死の影を感ずるようになった。寝台の上にちょっと立ち上っても貧血のために目の前がぼーッとかすむようになると、彼はしばしば幻影に悩まされ始めた。剥げかかった漆喰の壁に向ってじっと横臥していると、眼の前を小さな虫のような影がとびちがう。――その影の動くがままに眼を走らせていると、それが途方もない巨大なものの影になって壁一ぱいに広がってくる。それはえたいの知れない怪物の影であることが多かった。恐怖をおさえてじっとその影に見入っていると、やがてそれがぽっかりと二つに割れ、三つにも、四つにも割れて、その一つ一つが今もなお故郷にいるであろう、老母の顔や兄の顔に変るのである。それと同時に夢からさめたように、現実の世界に立ちかえるのがつねであった。