후리가나로 읽는 일본 고전
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しろくれない
白くれない
夢野 久作
夢野 久作의 白くれない(しろくれない)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 24,846자 · 50화면
安心して引取り給へ。われは生涯、女を絶ち、おとなしき娘御の孝心に酬いまゐらすべし。さらば/\と云ひ棄てゝ其の家を出で、夜もすがら佐賀路に入り、やがて追ひ縋り来りし数多の捕手を前後左右に切払ひつゝ山中に逃れ入り、百姓の家に押入りて物を乞ひ、押借り強盗なんどしつゝ早くも長崎の町に入りぬ。
長崎は異人群集の地、商売繁昌の港なり。わが如き者は日本に在りては国の災ひ也。異国に渡りて碧眼奴どもを切り従へむこそ相応しけれと思ひ定めつ。渡船の便宜もがなと心掛け歩りくうち、路用とても無き身のいつしか窮迫の身となりぬ。詮方無さに町道場に押入りて他流試合を挑み、又は支那人の家に押入りて賭場荒しなぞするうちに、やがて春となりし或る日の午の刻下りのこと諏訪山下、坂道の途中にて一人の瘠せ枯れたる唐人の若者に出会ひしに、しきりに叩頭して近付き来る。何事やらむと立佇まれば慌しく四隣を見まはし、鮮やかなる和語に声を秘めつゝ、御頼み申上げ度き一儀あり。枉げて吾が寝泊りする処まで御足労賜はりてむやと、ひたすらに三拝九拝する様なり。すなはち心得たる体にて彼の唐人に誘はれ行くに、港の入口、山腹の中途に聳え立つ南蛮寺の墓地に近く、薬草の花畑を繞らしたる一軒の番小舎あり。