후리가나로 읽는 일본 고전
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ひゃくしょうやのすけのはなし
百姓弥之助の話
中里 介山
中里 介山의 百姓弥之助の話(ひゃくしょうやのすけのはなし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 51,621자 · 99화면
植民地というのは、かりにそう名づけたこの土地の事で、従来父から僅かばかり残されていた地所があって、それを買い足して全体では三四千坪になっている。ここ七八年来、そのうちの一部にいろいろの建物を十棟ばかり建てて、その他は耕地に使用されている、小作に貸してあるのではない。
弥之助は感ずるところあって、万事農から出直さなければならないという観念の下に今これだけの地所と別に一町歩あまりの山林とを基礎として小農業の経営を試みてから、これでまだ二年目である。
弥之助はガラス窓を閉めて三階から降りると、もうあたりは黄昏の色が流れていた。それから本館を出て赤塗の古風な門をくぐって、農舎の方へ行って見ると、そこで自家用の木炭製造の炭竈が調子よく煙を吐いていた。
やがて冬が来る、武蔵野の冬の空ッ風は寒い。殊にここは植民地で吹きさらしだ。家にいる青年達にも防寒の用意をさせなければならない、そもそもこの植民地同様のところから出立して、一つ出来るだけ自給自足で行って見ての上の話である。自給自足が最後のものではないけれども、自給自足から出立というのが彼のこの植民地の要となっている。