일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ちとうたがい

知と疑い

寺田 寅彦

寺田 寅彦의 知と疑い(ちとうたがい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N3. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N3 · 중급 · 신자체·신가나 · 2,124자 · 5화면

아오조라 문고

物理学は他の科学と同様に知の学であって同時にまた疑いの学である。疑うがゆえに知り、知るがゆえに疑う。暗夜に燭をとって歩む一歩を進むれば明は一歩を進め暗もまた一歩を進める。しかして暗は無限大であって明は有限である。暗はいっさいであって明は微分である。悲観する人はここに至って自棄する。微分を知っていっさいを知らざれば知るもなんのかいあらんやと言って学問をあざけり学者をののしる。

人間とは一つの微分である。しかし人知のきわめうる微分は人間にとっては無限大なるものである。一塊の遊星は宇宙の微分子であると同様に人間はその遊星の一個の上の微分子である。これは大きさだけの事であるが知識の dimensions はこれにとどまらぬ。空間に対して無限であると同時に時間に対しても無限である。時と空間で織り出した Minkowski の Welt にはここまで以上には手の届かぬという限界はないのである。

疑いは知の基である。よく疑う者はよく知る人である。南洋孤島の酋長東都を訪うて鉄道馬車の馬を見、驚いてあれは人食う動物かと問う、聞いて笑わざる人なし。笑う人は馬の名を知り馬の用を知り馬の性情形態を知れどもついに馬を知る事はできぬのである。