일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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さばくのまちとサフランしゅ

砂漠の町とサフラン酒

小川 未明

小川 未明의 砂漠の町とサフラン酒(さばくのまちとサフランしゅ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 3,790자 · 8화면

아오조라 문고

むかし、美しい女が、さらわれて、遠い砂漠のあちらの町へ、つれられていきました。疲れているような、また、眠いように見える砂漠は、かぎりなく、うねうねと灰色の波を描いて、はてしもなくつづいていました。

幾日となく、旅をすると、はじめて、青い山影を望むことができたのであります。

そのふもとに、小さな町がありました。女は、そこへ売られたのです。女自身をのぞいて、だれも、彼女のふるさとを知るものはありません。また、だれも、彼女の行方を悟るものとてなかったのであります。

彼女は、ここで、その一生を送りました。サフラン酒を、この町の工場で造っていました。彼女は、その酒を造るてつだいをさせられていたのでした。

月が窓を明るく照らした晩に、サフランの紅い花びらが、風にそよぐ夕方、また、白いばらの花がかおる宵など、女は、どんなに子供のころ、自分の村で遊んだことや、父母の面影や、自分の家の中のようすなどを思い出して、悲しく、なつかしく思ったでありましょう。

いくら思っても、考えても、かいないものならば、忘れようとつとめました。彼女は、生まれたふるさとのことを、永久に思うまいとしました。