후리가나로 읽는 일본 고전
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しんぴこんちゅうかん
神秘昆虫館
国枝 史郎
国枝 史郎의 神秘昆虫館(しんぴこんちゅうかん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 105,803자 · 213화면
こいつを聞いた一式小一郎が、怒りを心頭に発したのは、まさに当然というべきであろう。
「さては桔梗様を攫ったのは、南部集五郎の一味だったのか。憎い奴らだ、どうしてくれよう」
平素は思料深い小一郎ではあったが、怒りでそれさえ失ってしまった。
「三人血祭りに叩っ切り、その上で家内へ切って入り、桔梗様をこっちへ取り返してやろう」
身を平めかすと背をかがめ、暗い木蔭を伝わったが、行手へ先廻わりをしたのである。
築山があって築山の裾に、石楠花の叢が繁っていた。無数に蕾を附けている。蔭へ身を隠した小一郎は、刀の鯉口をプッツリと、切り、ソロリと抜くと左手を上げ、タラリと下がった片袖の背後へ、右手の刀を隠したが、自然と姿勢が斜めになる、鐘巻流での居待ち懸け、すなわち「罅這」の構えである。
「来い!」と心中で叫んだが、「一刀で一人! 三太刀で三人! 切り落とすぞよ、アッとも云わせず!」
ムッと気息をこめた時、ヒョッコリ一人現われた。
それを見て取った小一郎は、斜めの姿勢を閃めかし、正面を切ると肘を延ばし、一歩踏み出すと横払い! 四辺が木立で暗かったので、ピカリとも光りはしなかったが、狙いは毫末も狂わない、耳の下からスッポリと、一刀に首を打ち落とした。