후리가나로 읽는 일본 고전
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しんぴこんちゅうかん
神秘昆虫館
国枝 史郎
国枝 史郎의 神秘昆虫館(しんぴこんちゅうかん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 105,803자 · 213화면
さてそれからユルユルと、頭を巡らすと右手を見た。が、はたして一ツ橋家の武士ども、岩角を巡って現われたが、以前に懲りたか遠廻わりをし、タラタラと正面数間の彼方へ、一列に並んで構え込んだ。
「ほほう来たな」と呟いたが、小一郎は頭を巡らすと、左手の方をゆるやかに見た。思った通りだ、岩角を巡り、一旦逃げた一ツ橋家の武士ども、同じく遠廻わりに廻わりながら、タラタラと正面数間の彼方へ、一列を作って立ち並んだ。
つと進み出た武士がある、「一式氏」と声を掛けた。余人ではない。南部集五郎だ、年の頃は二十七、八、赧ら顔で大兵肥満、上身長があって立派である。眉太く、眼は円、鼻梁長く、口は大きい。眉の間に二本の縦皺、これがあるために陰険に見える。「一式氏」ともう一度呼んだが、嘲笑うように云いつづけた。「悪縁でござるな、貴殿とは! 一人の河原者を争って、小梅田圃で切り合ったばかりか、どうやら今度は姿さえ知れない、美しい声の持ち主を、争わなければならないようで。……と云うとあるいは貴殿には、さようなものはとんと存ぜぬ。争いの種を阪東小篠、ないしは神秘な昆虫館……などと云われるかも知れないが、何んの何んの、そんなことはござらぬ。