후리가나로 읽는 일본 고전
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わたしのしんじょう
私の信条
小倉 金之助
小倉 金之助의 私の信条(わたしのしんじょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N3. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N3 · 중급 · 신자체·신가나 · 5,103자 · 11화면
それといいますのも、私は二十一歳から四年の間、学生生活の代りに、ごく現実的な商人生活の一端に触れていましたので、学究としての生活に入った後も、ドイツ観念論のようなものを、現実の地盤の上に立たない、何か空な論理のように考えて、心から受入れることが出来なかったのです。その上に、私は早くから数学の上で、思想的にフェリックス・クライン(一八四九―一九二五)の影響を受けていました。クラインはドイツの学者としては、珍らしいほど理論と応用、直観と論理の統一を心掛けた人で、「純粋数学と応用数学との間にできた溝に橋を架けた人」、また「形式主義の世界的流行に抗して、直観の正当性のために永く戦った人」といわれ、大体において唯物論者に近い自由主義者といえましょう。(現にクラインを自然発生的唯物論者と規定する学者もいるのです。)こういう傾向のクラインの思想は、私を観念論風の著作から遠ざけてくれたのでした。
しかしそのころは幸徳秋水らのいわゆる「大逆事件」の直後で、「社会」という名のついた出版物は、すべて禁止された時期なので、私は社会上の問題について、殆ど考えたこともなかったくらいでした。