후리가나로 읽는 일본 고전
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しほんたいへいき
私本太平記(七)
吉川 英治
吉川 英治의 私本太平記(七)(しほんたいへいき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 330,262자 · 662화면
中ノ坪を前にした一室へ移り、給仕人もしりぞけて、ふたりだけで膳についた。内侍にしても、このような朝餉のためしは宮中ではなかったであろう。ひそと女の幸福感を箸に持った彼女の姿には、もう何らのくらい翳もなく、館のあるじの想われ人になりきっていた。
「それにしても……」と、内侍はさっそく今朝の噂にしていった。「……おかしな千種さま。どうして昨夜は黙って、帰ってしまわれたのでございましょうか」
「いや、忠顕どのの腹、准后のお胸、いぶかりはみな解けた。そなたは何も知らぬままがよい。義貞もまた、彼に会うても一切知らぬ顔で通すつもりだ……。そして、道誉降参の一件なども」
「道誉と仰せられますのは」
「佐々木道誉だ。いや、わずらわしい。そなたがきいてもせんないこと」
次の部屋へ近侍が来ていた。
ふたりの声がとぎれると。
「殿。……江田行義、篠塚伊賀守などが、明日先発のうちあわせとかで、さいぜんよりお表の間でお待ち申しあげておりますが」
「いま参る。しばし休息しておれといえ」
義貞はつい起つのが惜しまれてはそう言っていた。久しい戦陣の飢渇が花野の露にでも逢ったようで飽かない心地なのである。