후리가나로 읽는 일본 고전
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しほんたいへいき
私本太平記(四)
吉川 英治
吉川 英治의 私本太平記(四)(しほんたいへいき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 229,324자 · 458화면
藤蔭秘事
その“家時公ノ置文”の由来から説いて、高氏はこの夜はじめて、大望の本心を一同にうちあけた。
一瞬はみな無限の感に氷りつめた座であった。けれどやがて、ほーっと大きな吐息を聞きあった。それは熱い息吹きだった。一人として狼狽してはいず、意外とはしていなかったのである。連判は即座に書かれ、書いた者の順から、家時の霊に焼香して座へもどった。
――そして皮肉にも、執権高時から贈られた源家重代の白旗は壇の香華のように香煙のわきに垂れさがっていたのである。終ると一同声を和して、高氏へ誓った。
「祝着にぞんじまする」
連判の巻は巻かれた。
けれど翌朝、もう一家の名が加判された。
細川和氏であった。和氏もまた弟の頼春、掃部助などつれて、その朝、上杉憲房とともにこれへ臨み、幕府顛覆の大謀にも異議なく加盟したのであった。
藤蔭秘事
明けて六日の昼。
高氏が陣座する柳堂の一房は簾を垂れこめ、どこかでは鶯が啼いていた。
「今日中にも出発か」
と、全軍は矢作の宿で令を待ちかまえていたが、それもなくて、午はやや過ぎかけている。
ゆうべは、深夜の謀議だった。今朝は、連判に欠けるかと不安視されていた細川兄弟も着陣した。