후리가나로 읽는 일본 고전
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あきのかご
秋の駕籠
山本 周五郎
山本 周五郎의 秋の駕籠(あきのかご)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 17,356자 · 35화면
二人にとってはそれはなによりも有難かった。二人は初めて見る野山の景色を眺め、家並や人の変った風俗に興じ、正しく六助の云うように「しょうばい冥利」を楽しむことができた。まだ昼のうちは残暑も感じられるが、江戸市中とは比較にならなかったし、渡って来る風はまったく秋であった。二日めは藤沢の西の、南湖という間の宿で泊った。
「大山へ登る道だったな、藤沢は」
宿で泊った夜、二人はそんな話をした。
「そうよ」六助が云った、「あそこには有名な廓があるんだ、大山詣りをする手合はそこで遊ぶのを楽しみにするものらしい」
「それはお詣りのあとのこった」と中次が云った、「道了様は荒神だから、遊んだ人間なんぞ登ると大変なことになるんだ」
「どっちでもいいけれども、道了様てえのはおめえ小田原だ、大山はたしか阿夫利神社ってんだぜ」
「そうかい、へえ」中次はつんとした、「大山はあぶり神社ってのか、あぶり神社、へえあぶり出しでも売るのかい」
六助は黙った。雷獣の件もそうだが、中次はものを識らないくせに、間違いを訂正されたり教えられたりするとすぐに怒る。六助のほうにはわる気はないのだが、中次としては自尊心を傷つけられるらしい。