후리가나로 읽는 일본 고전
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ひめられたるそうわ
秘められたる挿話
松本 泰
松本 泰의 秘められたる挿話(ひめられたるそうわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,690자 · 18화면
浅田は椅子から飛上って、自動車を待つ間も遅緩しく階段を駈下りていった。
病院の静かな奥の一室に妻は昏々と睡っていた。窓の外の八ツ手が青い影を寝台の上へ落していた。白い手術衣を着て枕許に立っていた若い医師は、
「浅田さんですね。脳震盪を起して人事不省になっていらっしゃいますが、生命に係るような事はないと思います」と低い声でいった。
「自動車はどうしたのです。いつ頃です?」
「金杉橋のところで電車と正面衝突をして、運転手は即死して了いました。今から一時間程前の出来事です。運転手の方は免状によってミカドタクシーの運転手だと云うことが判りましたけれども、奥さんの方はお名前も御住所も不明でしたので、お知らせするのに大変手間どったのです。所持っていらしった紙幣入の中に、斯ういうものがありましたので、玉塚商店の方から漸くお宅が知れたような次第です」医者は枕許の紙幣入と共に、一葉の書付を差出した。それは妻のもっていた日石の旧株五十枚に対する玉塚商店の買受書であった。然し紙幣入の中には僅に十円紙幣が二枚きり入っていなかった。
「この他に所持品はありませんでしたか?」
「いいえ、何にもありません。