후리가나로 읽는 일본 고전
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ぬすむおんな
窃む女
黒島 伝治
黒島 伝治의 窃む女(ぬすむおんな)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,734자 · 18화면
と、そこに、お里もしょんぼり立っていた。彼女は、歩くことまで他人に気兼しておび/\していた。自分の金で品物を買うのに買いようが少ないとか、粗末なものを買うとかで、他人に笑われやしないかと心配していた。金を払うのに古い一円札ばかり十円出すのだったら躊躇するぐらいだ。彼女は番頭に黙って借りて帰ったモスリンと絣を、どう云ってその訳を話していゝか思案している。心を傷めている。――彼はいつのまにかお里の心持になっていた。――番頭が、三反持ってかえりながら、二反しか持って来ていない、と思うかもしれない。いえ、たしかに二反だったんです。と彼女は云う。すると番頭は、ほうそうですか、でも私は、三反持ちかえりのところをこの眼で見たんですが、と云う。で証拠に、ここにちゃんとつけ止めであるんですが……。お里はそういう場合を想像してびく/\している。
彼女はびく/\しながら、まだ反物を風呂敷から出してはいない。そっとしのび足で店に這入って、片隅の小僧が居る方へ行き、他人が見ている柄を傍から見る。見ているようにしながら、なるべく目立たぬように、番頭に金を払う機会が来るのに注意している。