후리가나로 읽는 일본 고전
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かぜのまたさぶろう
童話集 風の又三郎
宮沢 賢治의 童話集 風の又三郎(かぜのまたさぶろう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 55,657자 · 113화면
嘉助はしばらく自分の目を疑って立ちどまっていましたが、やはりどうしても家らしかったので、こわごわもっと近寄って見ますと、それは冷たい大きな黒い岩でした。
空がくるくるくるっと白く揺らぎ、草がバラッと一度にしずくを払いました。
(間違って原の向こう側へおりれば、又三郎もおれも、もう死ぬばかりだ。)と嘉助は半分思うように半分つぶやくようにしました。それから叫びました。
「一郎、一郎、いるが。一郎。」
また明るくなりました。草がみないっせいによろこびの息をします。
「伊佐戸の町の、電気工夫の童あ、山男に手足いしばらえてたふだ。」といつかだれかの話した言葉が、はっきり耳に聞こえて来ます。
そして、黒い道がにわかに消えてしまいました。あたりがほんのしばらくしいんとなりました。それから非常に強い風が吹いて来ました。
空が旗のようにぱたぱた光って飜り、火花がパチパチパチッと燃えました。嘉助はとうとう草の中に倒れてねむってしまいました。
*
そんなことはみんなどこかの遠いできごとのようでした。
もう又三郎がすぐ目の前に足を投げだしてだまって空を見あげているのです。