일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ちくはくき

竹柏記

山本 周五郎

山本 周五郎의 竹柏記(ちくはくき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 45,798자 · 91화면

아오조라 문고

敷地は三百坪ばかりだし、建物もさして大きくはなかった。しかし用材や設備はひどく凝った、贅沢なものだといわれている。庭にも樹石をずいぶん入れ、家具なども思いきって高価な品が多い、ということであった。孝之助の耳には、もう以前からそういう評がはいっていた。杉乃は聞いたことがあるかどうか、強い眼つきで屋敷のほうを見まもったが、すぐに(良人のほうは見ずに)頷いた。

「よろしゅうございます、まいりましょう」

孝之助はほっとして、歩きだした。

玄関の式台には、梅鉢の家紋を打った幕が張ってあり、左右に家士が詰めていた。すでに客が来はじめる時刻で、控えの間に通るともう五六人の先客が雑談していた。孝之助は妻といっしょなので、そこへ入るわけにはいかなかった。といって、別間へ案内して呉れるようすもない。当惑した彼は、見かけた家士を呼び止め、――妻が支度を直したいのだが部屋はどこか、と訊いた。高安孝之助と名をいって、二度も訊いたのであるが、

「どうぞこちらで、どうぞ」

こう云って控えの間を示すばかりだった。

構わずそこへ入ろうかと思った。だが杉乃は支度を直し、鏡を見る必要がある。