후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
こうもうけいせい
紅毛傾城
小栗 虫太郎
小栗 虫太郎의 紅毛傾城(こうもうけいせい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 25,403자 · 50화면
たしか、お気づきのことと思われますが、時折り見える、青い炎がそれでございました。ですもの、あの下手人が、だれであろうがどうだろうが、百度千度、清い心と自分から決めて十字を切ろうが、この憂愁と不安を除くことは、どうあってもできないのです。どうか私を、御心の行くままに、奥方様、どうなりともお裁きくださいまし……」
言い終わるとフローラは、まるで、汚物を吐き尽くした後のようにガックリとなった。
しかし、紅琴には、露ほども動揺した気色がなく、じっと石壁に映る、入り日の反射をみつめていたが、やがてフローラを促して、岩城を出で、裏山に上って行った。
その頂きは鉛色をした、荒涼たるツンドラ沼だった。
そこには、露をつけた、背の低い、名の知れない植物が這い回っていて、遠く浜から、かすかな鹹気と藻の匂いが飛んでくるのだ。紅琴の顔は、折りから白夜がはじまろうとする、入り日に燃えて、生き生きと見えた。
彼女はフローラに向かって、静かに、不思議な言葉を吐いた。
「そもじの嘆きは、葉末の露に、顔を映せば消えることです。独り胸を痛めて、私は、ほんとうに哀おしゅう思いまする。すでにそもじは、十字架に上りやったこととて、基督とても、そもじの罪障を責めることはできませぬぞ」