후리가나로 읽는 일본 고전
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ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
谷崎 潤一郎의 細雪(ささめゆき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 194,628자 · 371화면
「そんなら、大したお金も持たんと行くねんな」
「上海で看護婦してたことがあるのんで、わたし、困ったら看護婦になります、云うてたわ。きっと当分のお小遣いぐらいしか持ってえへんのやろ」
「やっぱり『湯豆腐』とは今日で縁が切れたんやね」
「そうでっしゃろう」
「最後の心づくしとして、姉の所へ女を泊めてやってくれるように手紙を附けてやるなんか、『湯豆腐』もちょっとええとこがあるやないか。甲板の女の方へ手を挙げて、二三遍振ったと思うたら、飄然と身を飜して僕等より先に行ってしもうたりして」
「ほんに、日本人同士やったらああは行かしませんやろな」
「日本人が真似たら『酢豆腐』になるがな」
幸子達には、この貞之助の洒落は分らなかったらしかった。
「何や、仏蘭西の小説にでもありそうやわ」
「フェレンツ・モルナアルやないのか」
と、貞之助が云った。
狭い店内は客が鍵の手に十人も椅子を連ねることが出来たであろうか。貞之助達の外に、この近所の株屋街の旦那らしいのが店員を二三名連れたのと、その向うの端に、花隈の芸者らしいのが姐さん株を頭に三人いるのと、それだけでもうぎっしりで、客達のうしろと壁との間には、人一人が辛うじて通れる通路しか空いていなかった。