일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しぜんのめぐみ

自然の恵み

中谷 宇吉郎

中谷 宇吉郎의 自然の恵み(しぜんのめぐみ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 9,154자 · 19화면

아오조라 문고

鼓型の結晶は、肉眼で充分よく見えるくらいの大きさである。上から見ると、普通の六花のようであるが、横から見ると、ちゃんと鼓の形をしているので、本物を見たら、誰でもなるほどと驚くにちがいない。

冬山のスキーで、人間の住んでいる世界から遠くはなれ、見渡す限りただ一面の白銀の世界。人間の声はもちろんのこと、機械の音も鳥の声も、何一つきこえない山奥で、雪だけはしんしんと音もなく降っている。そういうところで、一寸足を停めて、しばしの休みをとる。その時に、アノラックの袖の上に、この鼓型の雪がたくさん降って来る。それを縦から横からと眺め入りながら、自然の秘めた神秘に、今さらのように感嘆の想いを新しくする。それは自然を見ることを知った人間の一つの特権である。

われわれの周囲には、雪と限らず、あらゆるものが、常に自然の美しさと調和とを示すために、その全体の姿をあけ放している。ただ一つ厄介なことは、せっかくこの自然の女神の恵みを、人間があまり受け入れないことである。科学普及などという言葉が、案外それをじゃまする方に役立つことがないように希望する。

科学の進歩が、原子爆弾を作ることだけに役立つものならば、科学はむしろ進歩しない方がよいかもしれない。