후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
したのすさび
舌のすさび
吉川 英治
吉川 英治의 舌のすさび(したのすさび)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 3,492자 · 7화면
野菜椀のうちによく合せてある蕗などにしても、ああイヤ甘い薄味なのよりは、惣菜味の“ショッパイ”煮方のほうがいい。どうも東京の下町人の舌にも近ごろはそのショッパイ味覚がさっぱり忘れられてきた。まだ戦前までは不忍ノ池に亭欄を張り出していた岡田というのが、その江戸いらいのショッパ味を持ちささえていたが、あの家などがさいごの東京の下町料理であったかもわからない。
蕗といえば、茎ばかりでなく、あの蕗の葉までを細かに刻んで、母は佃煮にしてたべさせた。珍重はできないが、そうまずいものではない。浅草の仲見世には、そのキャラ蕗と山椒の佃煮だけを、まげものの容器で売っていた代々の小店が――それこそ気づかないような小店があったが――やりきれません、と言ってつい二年ほど前に店をやめてしまった。こんな特有な古舗は上方でもずいぶん失くなっているのだろうか。せめて思い出しては家庭でやらしてみるしかない。だが毎年、季節になると大原の寂光院の小松智光尼が、じぶんで作った山椒の佃煮を忘れず送ってくださるが、これはひどく芽のこまい丹精なものである。そして東京のそれとはちがう京都の辛味がべつな趣きをもっている。