일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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せんいのたちば

船医の立場

菊池 寛

菊池 寛의 船医の立場(せんいのたちば)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 10,712자 · 22화면

아오조라 문고

一

晩春の伊豆半島は、所々に遅桜が咲き残り、山懐の段々畑に、菜の花が黄色く、夏の近づいたのを示して、日に日に潮が青味を帯びてくる相模灘が縹渺と霞んで、白雲に紛れぬ濃い煙を吐く大島が、水天の際に模糊として横たわっているのさえ、のどかに見えた。

が、そうした風光のうちを、熱海から伊東へ辿る二人の若い武士は、二人とも病犬か何かのように険しい、憔悴した顔をしていた。

二人は、頭を大束の野郎に結っていた。一人は五尺一、二寸の小男だった。顔中に薄い痘痕があったが、目は細く光って眦が上り、鼻梁が高く通って、精悍な気象を示したが、そのげっそりと下殺げした頬に、じりじり生えている髭が、この男の風采を淋しいものにした。一人は色の黒い眉の太い立派な体格の男だったが、憔悴していることは前者と異らない。

小男は、木綿藍縞の浴衣に、小倉の帯を締め、無地木綿のぶっさき羽織を着、鼠小紋の半股引をしていた。体格の立派な方は、雨合羽を羽織っているので、服装は見えなかった。

小男の方は、吉田寅二郎で、他の一人は同志の金子重輔であった。

二人は、三月の六日から十三日まで、保土ヶ谷に宿を取って、神奈川に停泊しているアメリカ船に近づこうとして昼夜肝胆を砕いた。