후리가나로 읽는 일본 고전
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せんいのたちば
船医の立場
菊池 寛
菊池 寛의 船医の立場(せんいのたちば)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 10,712자 · 22화면
二人は、ペリーが乗っている将艦が入港するのを待つよりほかはなかった。
二十日の朝だった。寅二郎は、自分の指の股や腕首に、四、五日前からできている腫物が膿を持っているのに気がついた。
鎌倉の宿を立った朝、彼は自分の指間や腕首や肱に、小さいイボのようなぶつぶつがいくつもできているのを知った。その夜小田原の宿で泊ると、小さいぶつぶつの各々が虫の匍うような、いじりがゆさを与えた。彼はこれを幾度も掻いた。掻けば掻くほど、痒さが増した。
それが、三日、四日と経つうちに、数が多くなり、ことに昨夕は痒さのためによく眠れなかったが、今朝見ると、白く膿を湛えているのが、いくつもできている。それが、手指ばかりでなく、腹部にも腰の回りにも、腿にも、数は少ないが広がっている。紛う方なく、疥癬である。
考えてみると、保土ヶ谷の宿で給仕に出た女中が、頻りに手指を掻いていたのを思い出した。あの女中から伝染されたのだと思ったが、どうすることもできなかった。彼は、大事を決行する前に、たとい些細な病にしろ、こうした病に罹ったのを悔んだ。彼は、黒船に乗るまでには、少しでも治療しておきたいと思った。