후리가나로 읽는 일본 고전
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あぢさい
花火・来訪者 他十一篇
永井 荷風
永井 荷風의 花火・来訪者 他十一篇(あぢさい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 52,046자 · 104화면
「姐さんと喧嘩をして家を飛出してしまったんですって。それで少しばかりお金がいるからッて相談に来たのよ。断ったんだから構やしないのよ。」と云って、その儘午睡でもする気か、自分から戸棚の枕を取出して横になった。その様子があんまり事なげに見えただけ、慶三には却って不審が晴れぬ。暫くして便所へ下りて行くと、若い男はとうに帰った後と見えて、綺麗に片付いた茶の間には老婢が一人で居眠をして居た。
慶三はその翌日からは殆ど時間を定めず八月の炎天を二時三時頃に来る事もあれば、朝の十時頃、または夜ずっと晩く十時過ぎに格子戸を明けて見ることもあった。しかしその後は更に怪しい男の出入りしたらしい様子もないので、慶三は二、三日ぱったり足を抜いて見た後、突然午後の四時頃半間な時間を計って、わざと音せぬように格子戸を明けながら家の様子を窺うと下座敷には老婢も誰もいないので、慶三は見知らぬ他人の家へでも忍入るように、足音を忍んでいきなり二階へ上った。襖を明けると六畳の間には蒲団が引放しになっていて、掛蒲団は床の間の方へと跳ねのけられ、白い上敷の或処にはいやに小襞が沢山よっていた。